EC(ネットショップ)運営の始め方【独学で個人で始める・独学】

本記事のテーマ

EC(ネットショップ)運営の始め方【独学で個人で始める・独学】

本記事で得られる知識

自社サイト、アマゾン、楽天、ヤフーを主に、開店に必要な準備作業の内容を提供します。

ショップの開設以外の、発送手段・口座開設なども含めて具体的な準備内容を理解することができる。

記事の前提

本記事は B2CのECサイト運営を前提とした記事です。

1.モール出店と自社サイト出店の準備の違い

モール出店と自社サイト出店の準備の違い 

1-1.モール出店の準備

モール出店の場合、モールに開店申請をすることになります。

仮申請と本番申請の二種類があり、最初はアカウントの開設とある程度の審査が入る形になります。

その後、楽天の場合は法人として機能する全部事項証明書などの公的書類、楽天・ヤフーの場合で食品など許可をもらう必要のあるものについては、その提出を求められます。

審査を通過すると、楽天は入金を確認して出店準備が始まります。ヤフーについては、仮の申込みが完了した後に、下記の必要な表示や編集をして、その後審査が通って販売開始となります。

アマゾンについては、完全に数字化された指標に基づいて、最低基準を満たさなければアカウント停止という形になるので、最初はすんなり出品が完了します。

1-2.自社サイト構築の流れ

自社サイトの場合は、決済機能以外のECサイト運営用のプラットフォームである、baseEC-Cube、マジェントといったパッケージを利用することになります。

パッケージを当て込むための、ドメイン(ホームページアドレス)と公開するためのレンタルサーバーを準備する必要があります。

自社サイトの場合は、法律に基づいて設定をするだけであり、モール型のように審査をする人がいるわけではないので、自発的に法律に基づいた正しい準備が必要です(クレジット決済を提供する会社の審査基準の一つに特定商取引法上の準拠が求められることが多く、これが実質的な法律上の審査とみなすこともできます)。

2.お金の流れに関する準備

お金の流れに関する準備

2-1.利益・手数料の把握

ネットショップ運営は経営をしなければいけません。正しく利益計算するために帳簿をつけるくせをつけましょう。

要注意というより重要性を手数料の計算です。

ネットショップにおける手数料というのは、

  • アマゾン、楽天、ヤフーなどのモールの場合は販売手数料
  • クレジットカードの決済手数料
  • ネットバンキング選択時の手数料
  • 税金
  • 出店手数料
  • ポイントの最低負担額
  • 支払い送料

などがあります。

特に決済手数料は、1つのモールの中であっても、支払い方法によって大幅にことなります。クレジットカードの場合は4.56%、楽天における楽天エディ支払いの場合には固定額でいくらなど、決済方法によって大幅に金額の計算方法が異なりますが、意外と高かったり利益を圧迫したりするので、細かくても必ず把握するようにしましょう

また、意外と見落としがちなのが、その手数料が税込みなのか税抜きなのか。税抜き表示の場合は表示されている金額に税率を乗じなければいけません。これを見落とすだけで全体ではかなりの計算ミスになります。

ネットショップを運営するということは、経営することと同じです。経費計算ができない経営者はまず運営が長続きすることはありません。個人事業主であっても、必ず把握するようにしましょう。

2-2. 銀行振込用口座の開設

ユーザーが商品を注文する際の支払い方法に銀行振込を選択する場合の銀行口座を準備します。

入金確認がしやすいネットバンキングができる銀行の口座は必須です。

販売する商品の購買層によりますが、筆者の経験上は銀行口座とは別にゆうちょ銀行を選ぶユーザーが意外に多いので、ゆうちょ銀行も準備するといいでしょう。

但し、楽天に出店する場合には楽天銀行のみという縛りがあります(売上の入金は選択可)。

2-3. 入金用口座の開設

入金用というのは、自社の場合は決済サービスから、モール出店ならばモールから、代金引換契約を結んでいる場合には運送会社から、あなたのお店の口座に売上金を入金する口座です。

個人的な経験上は、お客様の銀行振込用に口座と、売上の入金用口座は分けるべきと考えています。開店当初は一緒でいいとしても、売上が拡大するにつれて分けたほうがいいでしょう。

理由は、売上が拡大してくると銀行振込を選択されるお客様も増えてきます。銀行振込の入金確認は口座開設人であるあなただけが確認するわけではなく、規模が大きくなれば別の雇っているスタッフがネットバンキングにログインをして確認することになってきます。

飲食店のレジ管理と同じく念には念をということで、セキュリティの観点からはじめから分けるほうがいいです。銀行振込用の口座についても、定期的に引き落として金額を移動させ、あくまで振込専用にするようにしましょう。

2-4. 入金サイクルの確認

入金サイクルというのは、モールや代金引換サービスを提供する運送会社がいつからいつまでの期間の売上金を、いつ口座に振込のかを確認することです。

これはお金の管理をする上でネットショップの運営上の最低知識として捉えて必ず出店前に把握するようにしましょう。

ちなみにですが、アマゾンは二週間ごとに締めて約5営業日後に振込、楽天、ヤフーは以下のリンクに記載があります。

2-5. 自社サイトの場合決済システムの導入

自社サイトを構築する場合には、専用のカートシステム(有料・無料あり)を利用することになりますが、別途決済システムを提供するサービスの契約を結ぶ必要があり、契約後に発行されるidなどを、カートシステムに設定することでクレジットカード払いを可能にします。

ネットショップにおいて、クレジットカード払いはマスト中のマストで、絶対必須です。

クレジットカードの支払い方法がないだけで、かなりのユーザーが買うことを諦めてしまいますので、必ず準備しましょう。

尚、アマゾン、楽天、ヤフーといった大手モールに出店する場合には、既に決済機能がありますので、準備する必要はありません。

2-6. 代金引換の支払方法の準備

モールの決済システムのように幅広い決済手段が用意されてはいるものの、モール系・自社と必ずこちらで準備しなければいけない決済手段として、代金引換があります。

銀行振込も同様にこちらで準備しなければいけませんが、代金引換も同じです。

代金引換を利用するためには、発送する運送会社である、大和運輸が展開する大和フィナンシャル、佐川急便が展開する佐川フィナンシャルを利用して、開設することになります。

ただ、個人として初心者が開店準備する前提では、代金引換は準備しなくてもいいかなと想います。

理由は、代金引換は「後払い」なので、そして運送会社の運転手が、受取人に直接手渡すのと同時にお金をいただきます。もし受取拒否をされると、お金を回収できないどころか、商品が返品されてしまう上に、往復分の送料は店側の負担です。

クレジットカード払いや銀行振込の前払いを選択されていれば、始めに入金を確認・確定した後に商品を発送しますので、その後受取拒否をされても、規約で受取拒否は往復分の送料と、モールや決済の手数料を差し引いた残額の返金と書いてしまえば、最低限の費用は請求できることになります。

これをうまく利用した悪質なユーザーも昔から少なくないのも事実ですから、そこらへんのリスクをよく考えて、適切なタイミングで開設するようにしましょう。

3.モノの流れに関する準備

モノの流れに関する準備

モノの流れは商品を仕入れる際の手続きから始まり、商品の入荷、保管、そして注文が入った場合の出荷作業、そして運送会社が商品を届けるまでの動きなど、物流面での準備になります。

3-1. 商品の仕入れに関する準備

商品の開拓につながるところではありますが、最低ロットもしくは最低金額いくらぐらいで送料がいくらになるのか、商品を仕入れる際に入金後どれぐらいの期間で、仕入元を発送して自社の物流拠点まで届くのかを、仕入元ごとに把握する必要があります。

3-2. 商品の出荷作業に関する準備

注文が入ったときに出荷するまでの流れについての準備です。

注文はすべて受身でありいつどのタイミングでどの商品が注文されるかはユーザー次第です。

注文が入ったときに迅速に正しい商品の保管場所へ迷うことなく向かい、正しい商品を正しい数量ピッキングし、丁寧に梱包して出荷する効率性は、開店当初はそこまで負担がありませんが、売上げが上がればあがるほどその手間が後々、フロント業務やマーケティングに費やす時間を侵食してきます。

物流の最適化も中期的な意味で重要になってきます。

3-3. 商品出荷後のための準備

出荷が終わった後もきめ細かな管理が必要です。

法律的な話をすると、運送会社に商品を引き渡した時点で商品に対する責任は、運送会社に移りあとは運送会社とユーザーとのやり取りになります。

しかし、お店に対する顧客満足度は、法的には運送会社に一時的に所有権が移っても、基本的にユーザーは商品を受け取るまでお店の品質として判断することになります。

商品出荷後には問い合わせ番号をユーザーにメールで通知していても、商品が届かないとお店に問い合わせがきます。

そういう意味では、ショッピングガイドなどには配送の納期に関するより現実的に近い表記が重要ですし、出た商品がユーザーの手元に届くまであ、メールや電話の問い合わせに対しては丁寧な対応が必要です。

3-4. 商品管理のための準備

商品が仕入れ元から届くと、数量や品質の検品を行います。開店当初は家の一室といった小さいスペースに商品を保管する場合もあるかとは思いますが、正しく保管しないと保管場所が分からなくなったり、ほこりがたまったりと顧客満足度に響いてきます。

4. ユーザー対応の準備

4-1. 電話の準備

Eコマースは法律上は特定商取引法上の通信販売に該当しますので、電話の回線は必須です。

営業時間内にはいつでも電話に出られるように回線と電話機の準備は必須です。

電話番号があっても繋がらないのは法律違反になります。

4-2. メールの準備

メールアドレスも何気に重要な要素のひとつです。

無料のメールアドレスはどことなく、ユーザー受けがよくありません。yahoo.co.jpgmail.comなど、昨今では高機能なメールツールとはなっていますが、可能な限り独自ドメインのメールを作成することをお勧めします。

4-3. メールテンプレートの準備

お客様からのメールによる問い合わせは多いともいえませんが、そこそこくるようになります。

お客様対応のメール回答というのは、問い合わせだけでなく、支払い方法によって異なる注文情報の確認のメール、キャンセル処理、支払いの催促、欠品時の納期連絡など、ある程度パターンが決まっており、そしてこれらはほぼ毎日のようにお客さんごとに送ることになります。

テンプレートを利用したと丸分かりのメールテキストは、顧客満足度を大幅に下げますので、目視によるチェックは必要ですが、テンプレートを用意しておくと非常に便利です。

モール系の大手のアマゾン、楽天、ヤフーに至っては、管理画面の中にテンプレートと、受注確認メールや、出荷メールなど用に紐づけできる機能がついており、メール送信の自動化がある程度準備されています。

5. ユーザーの目の動きに関する準備

5-1. ページレイアウトの構築

実店舗でいうお店の外装の位置づけとなる、お店のショップのデザインはまず来店してもらうきっかけになる部分ですので重要です。

モール系のアマゾンは原則としてデザインの構築は必要ありませんが、楽天はgoldという機能でページデザインが自由に行い、ヤフーはトリプルという月額3000円(税抜)の有料にて、ページデザインの編集が可能です。

ヤフーも最初の段階では、トリプルを申し込まなくてもある程度のデザインを構築できる上、ページというよりは中身の情報の充実さが重要だったりしますので、そこまで作り込みをしなくてもいいかと想います。

しかしながら、自社サイト系や楽天の場合には、お店のデザインが訪問者を稼ぎます。

5-2. 商品の出品

商品の出品作業は商品を販売することと同義ですので、大変重要です。

但し、アマゾンの場合はオリジナル商品を登録する場合には、JANコードが必要なのでオリジナルブランド品を出費するにはJANを発行する必要があります。

アマゾン、楽天、ヤフーは商品情報をかなり細かく設定することができます。

ユーザーが商品を買うためには、昨今では商品名と画像だけでは売れない時代です。

商品の仕様や、使い方など目の前にいないユーザーが、目の前に商品があるかのように体感できる状況をいかに説明して、見せることができるかが鍵となりますので、じっくり作り込みしましょう。

5-3. カテゴリーの作成

商品を買うユーザーは検索だけでなく、予め設定されたカテゴリーを通じて商品を特定することも多いです。

モール系の場合は、アマゾンのブラウズツリーノード、楽天やヤフーはモール単位のカテゴリーを用意していますが、自社店舗独自のカテゴリーを設定することもできます。

店舗内を訪れたユーザーがより迅速に、よりわかりやすく商品を特定できるようにするために必要ですので、商品の出品に合わせてカテゴリーの設定もできるようにしましょう。

5-4. 専用のショッピングガイドの作成

ショッピングガイドはお店を利用するにあたって必要な利用規約を指します。この表記は非常に重要で、多くのユーザーはここをみて、お店のルールを把握します。

たちの悪いクレーマーは、規約に説明がないからということでいちゃもんをつけてきたり、何かあっても規約に書いてないから応じないといったことを言ってきます。

しかし、これは逆に規約に書いてさえいれば、購入してから商品を受取るまで、受け取ってからの扱いについても、全てお店の規約に準拠するわけですから、開店準備に合わせて事細かに設定しましょう。

とはいっても、お店のルールは細かい上に非常にデリケートで、どのように設定していいかわからない人が少なくないと想います。そんな時のこつは、他の多くのネットショップの規約をできるだけたくさん見ることです。

そして、これは経験上ですが、規約はかなり細かく厳しく、お店に都合のいいと思われてもいい内容でいいと思いますが、実際にお客様と接する時は柔軟な対応が、クレーマーでない限りいい形で対応できると思います。

規約を厳しくするのはあくまでクレーマー対策のためです。

5-4-1. キャンセル処理

キャンセル処理のルールは、ユーザー都合かお店都合かで分けるといいと思います。

ユーザー都合のキャンセル処理は、「必要なくなった」「重複して注文してしまった」などで、お店都合のキャンセル理由というのは、「実在kが欠品」でメーカーに在庫の確認をしたら廃盤だった、「最後1つの商品が破損した」などです。

客都合のキャンセル依頼というのいは、ピンからきりですので、例えば、受注処理をしてからは原則キャンセル不可といった条件付きにしたり、銀行振込で客都合キャンセルの場合は、返金時の送料との残額などのように設定します。

5-4-2. 返品依頼

返品依頼は、商品を出荷してしまった後(出荷後で商品を配送中のものも含む)を指します。

この場合も、キャンセル処理と同じで、客都合については返品不可にしたり、もしくは往復分の送料と、モールや決済時の手数料を差し引いた残額のみの返金といった対応にします。

お店都合の場合には、お客様花にも悪くありませんので、特に設定する必要はありません。

ただ、この返品については、特定商取引法上「特例」を明記することで、より厳しくすることが可能です。

ケーキやお菓子など冷凍・冷蔵で送らないといけない商品だと、返品されても破棄するほかありませんので、基本的には返品不可にしたほうがいいでしょう。

5-4-3. 在庫欠品

在庫欠品時の表記というのは、仮に「在庫あり」で販売していて注文後に欠品が判明した場合で、お客様のほうでかなり迷惑を被った場合でも、「商品が届くまでは、お届けを保証できるものではない」という明記を入れることです。

中には、注文して翌日には使用する必要があるなど、使用予定日が決まっている商品なのに、ミスなどで発送が遅れたり、運送会社が遅延でお届け予定日に間に合わなかったということは少なくありません。

もちろん、届けてほしい日に間に合わなかった場合に、お客様が不快な思いをするのは当然ですが、こればかりは確実にお届けできない場合もあります。

そんななかでクレームを入れられ、実際に何回か言われたことがありますが「直接届けに来い」と言われることも少なくないので、はじめから予防線を張ってしまおうということです。

5-4-4. 入金期限

これは、銀行振込やコンビニ払いなどの場合に、「いついつまでに支払いが確認できない場合は、お店側キャンセル処理をします」という文言です。

銀行振込やコンビニ払いを選択されると、出荷側では商品が入金されてすぐ発送できるように、在庫を確保することになります。

しかし、注文者によってはいつまでたっても入金されず、注文が残ったまま商品が確保されて残ったままということが置きます。

これが回転の早い商品で商機を逃してしまうと、確保だけされて結局いつまでも発送できないので、先に機嫌を設けてこちらから見切りをつけるタイミングを明示してしまうのです。

5-4-5. 送料の明示

これは商品の注文時に受け取る送料分の金額です。基本的には全国一律送料か、送料無料か、都道府県別の層料を明示することになります。

お客様からすると、商品金額以外でいくらかかるのかを知りたいわけですから、間違いがないように表記しましょう。

ここを間違うと、もし表記より高い送料が発生するとなるとクレームになりかねませんので、要注意です。

5-5. 特定商取引法上の表記の準備(電話の準備)

特定商取引法という法律に基づいて、ネットショップを運営する場合には、運営者情報を明示することになっています。

店舗名、代表者、所在地、必ず出る電話番号、代金の支払い時期、商品引取時期、返品に関する事項、法人の場合はその代表者名です。

これらはきちんとユーザーが見える位置にリンクを貼り、誰もがいつでも見れる状態にする必要があります。

たまに、名前は偽名でもいいと書いているところがあるのですが、実は行政規則で「本名」を載せることになっていますので、偽名は使わないようにしましょう。特定商取引法上違反となりますので、モール系などは最悪出品停止になります。

5-6. 営業時間の明示

曜日別の営業時間を必ず明記するようにしましょう。

記載がないとお客様はいつでも電話やメールをして問い合わせをしてきますが、これで応対がされないとなると、顧客満足度が下がります。

また、時間の明示がないと、24時間関係なく電話をかけてくることになります。