ECサイト(ネットショップ)運営に必要なスキルとは

本記事のテーマ

ネットショップ(ECサイト)運営に必要なスキルを意識面と技術面の2つの観点から解説します。

本記事で得られる知識

ネットショップ運営に必要不可欠なスキルがどの業務につながるのかを理解できる

各業務ごとに細かく必要なスキルを理解することができるので、自分がどの業務が苦手で伸ばすべきところかを把握することができる。

記事の前提

本記事は B2B、B2CのECサイト運営を前提とした記事です。

ネットショップ(ECサイト)運営に必要なスキルとは

ネットショップ(ECサイト)運営に必要なスキルとは

ネットショップ(ECサイト)を運営に必要なスキルですが、意識というか自覚することで日々身につくスキルと、使いこなすことで身につくスキルとで大別することができます。

どちらを優先に身につるべきかと考えてみると、現実的には、意識や自覚によって実につくスキルの大半は、自らECサイトを自ら運営する経営者としての側面が強く、使いこなすことで身につくスキルはECサイト運営を行う会社で働く場合にまず優先的に実につけることができる側面を持ちます。

経営者であっても、会社の元で働くスタッフであっても、基本的には2つの側面にたった両輪としてのスキルアップは、日々必要ですがこれからECサイトを運営したい方、働きたい方はぜひ使い分けと優先順位を以って身につけて頂ければと思います。

1.日々継続的に実施することで身につけることができるスキル

日々継続的に実施することで身につけることができるスキル

ルーティーンの一環で毎日のように時間を費やして処理しなければいけない業務というのは、経験を重ねれば重ねるほどスキルとして身についていきます

1-1.マネジメント

経営・管理に関する面において役立つスキルを紹介します。

テーマは「分析」です。

1-2-1.統計や情報を解析するスキル

1-2-1-1.google analytics

googleは、ページで専用のコードを埋め込むことで、非常にきめ細かいデータを抽出して分析することができ、無料で高機能なので零細・個人事業主として1人で始める場合にも必須ツールです。

自社サイト運営や、楽天gold、ヤフートリプルを利用する場合にファイルを埋め込むことができ、どこからサイトにユーザーが訪れたのかなどを知ることができますので、流入や離脱率など時間単位で非常に細かく把握することができる上に無料です。

1-2.フロント業務

お客様であるユーザーが実際に目にする部分を作ったり、管理したりするフロント業務で役立つスキルです。

1-2-1. html,css,java script

 html,css,java scriptはすべてホームページを製作する際に必要なweb言語です。htmlは大まかな枠組みを、cssでデザインの要素を、java scriptで動きのあるページつくりに役立ちます。

ECサイトを運営する上では、html→css、可能ならjava scriptという順番で覚えていくといいでしょう。

webデザインについては、人それぞれの感性にもよりますが、デザインを実際にページで表示させるためには、必要不可欠のスキルです。

1-2-2. 画像編集スキル(Photoshop)

撮影した画像をきれいに編集するための画像編集ソフトです。

商品画像、広告用バナー、特集ページ用の専用画像など、画像に特化した編集が可能です。

現在はスマホを使って商品を販売する時代で、スマホという小さい画面でもっとも効果的なのは画像といわれいます。更に、オウンドメディアやSNSを活用してバイラルを起こす場合にも、画像が必須となってりますので、拡大・切り取り・色味の変更などの基本的な部分の編集スキルは今後も必須となりますので、ぜひ身につけましょう。

 1-2-3. ftp

FTPというのは、htmlファイル、cssファイル、java scriptファイル(.js)や、画像ファイルなど、ECサイトでページとしてユーザーが見れるようにするために必要なバーチャルスペースにファイルを送ったり、送ったファイルを編集するためにダウンロードしたりするためのやり取りをするソフトです。

特に自社サイト運営をするためにはマストなスキルであり、無料ソフトも数多くありますので、ダウンロードして使えるようにしましょう。

  1-2-4.htmlテキストエディター

 html,css,java scriptや、それらを動的に操作するphp,cgiなど、web言語系を実際に編集するソフトを指します。メモ帳よりも視覚的にweb言語特化しているため、編集するのにはマストなソフトになります。

有料で高機能なものであればAdobeのDreamweaverが有名ですし、無料であればSublime Textなどが有名です。

 1-2-5. 動画編集スキル

例えば楽天であれば動画をアップするだけで、購買力があがるといわれており、2019年以降はいかに商品の「体感」を見せるかが課題といわれ、さらに2020年には超高速通信技術である5Gが始まることで瞬時に動画再生が可能になる時代。

動画の編集能力はこれからますます重要になってきます。

ブランディングのためにYouTube上に商品説明用動画を載せる場合にも、必須のスキルになりますので、動画変種能力は今後ますます重要になってきます。

有名な編集ソフトとしてはAdobeのPremier、無料であればwindowsならムービーメーカーや、macのiMovieなのでも最低限のシンプルなものですが編集とパブリッシュが可能です。

1-3.バックヤード業務

1-3-1.メールソフト

メール編集ソフトは意外と必須です。最初は1店舗経営をしたりする場合があるかと思いますのでgoogleやyahooのフリーメール基準で使用しはじめるかと思います。

その後徐々に拡大するにあたって自社ドメインのメールを使い始めたり、複数のメールの使い分けが重要になってきます。そうなると、複数のメールアドレスを管理する必要がでてきますので、最初のうちからメールソフトは使用するべきでしょう。

有名どころでは有料のoutlook,無料のthunder birdなどがあります。

1-3-2. Excel

 ECサイトを運営する上で、バックヤード業務の必須アイテムがExcelです。

注文情報を受注処理する際に、運送会社のソフトに注文情報を一覧でアップロードする際に使います。回転当初の注文が数件しかない場合には、手打ちで対応できるかもしれませんが、売上げがあがればあがるほど1日の注文数は増えてきます。

在庫や商品情報、注文情報の処理、アクセス状況のダウンローdなどいたるところでEXCELの知識が必要になってきます。

更に、ほかの業務も怠らず時間がない中で行っていく必要がでてきますし、最初のうちはいろんな業務を少ない人数で行っていかなければいけませんし、その場合にはできるだけ売る対策に時間を投じたいもの。

行ずれなど価格と在庫とskuがずれてしまい、大きな損害を出してしまったということも少なくありません。

正しく使えるようにして、効率のよい業務運営をするためにも最低限エクセルのスキルは必須となります。

1-3-3. 整理整頓

主に倉庫内ではルールに基づいた整理整頓が必要です。

倉庫が汚いとほこりがついたままだったり、汚れがついたままだったりして、お客様の目に触れない場所であっても、結局それが伝わってしまいがちです。そうなると配送品質が悪いと判断され、お店や商品に対して悪い評価を投稿されてしまいがち。

もっと悪いケースだと、梱包台の上に出荷する商品や在庫の残りが乱雑に置かれ、納品書や送り状も無造作におかれ、商品のテレコや間違った商品を届けてしまったり、出荷するべき商品の納品書が見えないところに隠れて、注文したのに届かないとクレームがきたりしがちです。

どの物流倉庫でも整理整頓は実施されているので、零細・個人事業関係なく、目に見えないお客様にいい状態で商品を届けるためにも、整理整頓の癖を早い段階からつけておきいましょう。

1-3-4. ラッピング力

ラッピングは商品を梱包する際に必要なスキルです。ラッピング力はなくても運営することはできますが、例えばお客様がプレゼント用に買うからラッピングしてくれという要望があったときなどに大切なスキルとなります。

ラッピングは専用の教室があるぐらい、奥が深い分野であり、お客様の要望の内容によっても、ラッピングの仕方が異なります。全体の運営の中で少ない時間できれいなラッピングを実現できるようにするためには、ぜひとも覚えたいスキルといえるでしょう。

2. 日々意識することで身につけることができるスキル

日々意識することで身につけることができるスキル

さて、ここまで解説したスキルは、ネットショップの運営上にて活かせなければ効果がありません。

意識的に身につけるべきスキルの大半は「経営面」「管理面」に関係することが大半を占め、そして基本的なことが多いです。経営面・管理面は全ての業務の上にたって、舵取りを行うほど重要です。

多くのネットショップが閉店してしまう理由のほとんどは、ツールを使いこなすスキルももっていても、何をどこからいくらでなぜ仕入れて、どこでどのようにいくらで誰に対して売っていくのかを、利益を計算しながら運営する経営意識が乏しいがゆえです。

またそもそも売りたい商品があるから仕入れて売ってみたなど、戦略よりもしたいことを優先してしまい、売れずに在庫だけ抱えて、結局売れずに原価割れしてオークションやメルカリで売って終了というパターンも少なくありません。

2-1. 売上アップと利益率アップはアプローチが違う

売り上げというのは単純に商品や受け取り送料の合計である総売り上げをさします。利益というのは、そこから原価や資材代、支払送料などの変動費を抜いて、残った売上から光熱費や賃貸代などの固定費を引いた数字です。

つまり、売り上げアップは商品自体をより多くより多い利益で売っていき、利益率アップは経費削減に重点を置くことになります。そして、よくありがちなのは、売り上げアップはフロント業務に依存することが多く、利益率アップはバックヤード業務の改善に依存することが大半です。

特に運営者側でバックヤード業務の最適化に特化できないどころか、そもそもバックヤード業務の重要性と現場で何をしているのかが分からず、「残業はせずに帰りましょう」というありきたりで、具体性のない指示を出す経営者があまりにも多いのが悲しい現実です。結果、現場で働くスタッフと明確な意識の差が現れ、最悪の風土を構築していくことになります。

2-2.売上をあげるためのスキル

2-2-1.なぜ売れたのかをデータで読む力

ネットで売れる売れ筋商品と実店舗で売れる売れ筋商品は、同じ同一店舗が運営していても異なることが少なくありません。

また、同じネットショップであっても、アマゾン、楽天、ヤフー、そして自社によっても売れ筋が異なります。

そんな変化が起きたときに、傾向をつかむために必要なのがデータを読む力です。

利用するカートサービスにもよりますが、自社サイトならば管理画面内のアクセス解析アマゾンならばビジネスレポート内の売上・トラフィックや商品別詳細ページのデータ、楽天ならばデータ分析内のアクセス解析、売上分析ヤフーなら統計内、またページの流入を見る場合は、自社、楽天gold、ヤフートリプル内でのgoogle analyticsなど。

このデータを舞いにchにらめっこし、変化を見分けるのです。

急激に受注があがったらメディアで取り上げられた、アマゾンで受注が増えた場合は他のセラーが在庫を切らしたなど。逆にアマゾンで売上げが減ったのに楽園で注文が上がったとしたら楽天でセールをしているがゆえに、他のモールで買い控えになったなど。

とにかくデータを使って、感覚ではない要因を探して突き止めることで、次の売れる商品のこつをつかんでいくことになります。

この力を更に効率よく使える分野がSEO対策になります。

また、データ分析のためレポートをダウンロードして、関数やマクロで式を追加するとなると、

2-2-2.商品の目利き

ネットで売れる商品と、現実的に売れる商品はことなります。

どう異なるかは取り扱うジャンルによってばらばらですが、実店舗展開してネットでも売ろうとしても全く売れない場合もあり、これは他店舗の売れ筋などを見て、季節や売れてる商品の情報の中身を見て、ネットで売れる商品の特徴を感覚的につかんでいきます。

仕入れ担当がある会社などの場合はバイヤーや商品開発の分野に当てはまりますが、ネットショップ運営においては、スタッフであれ運営者(経営者)であれ、商品があって売上げがあがっていくわけであり、また技術革新や競合他社が同じ商品を取り扱って言って競争原理の中で売れる商品を開拓していく必要があるので、売れる商品を特定する力は必須です。

これを身に着けるためには、普段の生活の中でも売れそうな商品かどうかを判断する癖をつけるといいと思います。今までに売れた商品と同じような属性で特徴を持つものを、買い物中だったり移動中だったり、すれ違う人が身につけているものに目を向けたりすることで、感覚的に売れる商品のヒントを得ることができます。

2-2-3.売れる商品と売る商品の違い

売れる商品は出品売れるもの、売る商品は広告や露出を増やしてブランディングして初めて売れるものです。

売れる商品は必需品に近いものが一般的ですが多くのお店で取り扱っている以上は競争が激しく、価格競争に陥りやすいので大量に仕入れることができる大手がこぞって取り扱います。

それに対して、売る商品はネットでしか買えないオンリーワンの性質が強いもので、必需品の対比でウォンツ商品と呼んでいまs。競合が少ない分ブランディングがうまくいけば高い利益率で売れます。ただし、売る商品は言葉のとおりで「売る」ための対策をしないと全く売れません。

ですから、広告を行って露出を増やしながら、それによるユーザーの動きをアクセス解析で分析しながら、商品に対する欲求を強めていきます。

昨今では広告戦略としてはSNSを活用した、オウンドメディアや動画配信、インスタやtwitter上でハッシュタグ付きでポストしたり、インフルエンサーを活用して(ステマ的ですが)認知度を増やしたり対策をしていきます。

これらをうまく行うためには、画像の撮影力や、photoshopのスキル、特集ページ構築についてはhtml,css,java scriptのスキルが役立ちます。

2-3.利益率をあげるためのスキル

売上げとは違って、利益率をあげるために必要なことは経費の削減です。経費削減といっても、なんでもかんでも削ってしまうと配送品質などが悪くなり、顧客満足度の悪化に直結しますから、やみくもに節約することは危険です。

ここでいう経費削減は「品質を維持した上で業務効率をあげる改善」が前提です。ですから、業務効率が悪くなるのは改善とはいいません。

改善には、大量ロット購入による個単位の原価削減といった値入の改善、システムを導入することで受注処理作業のチェックミスが根絶した上に、増えたシステム利用料に対して、人件費が削減したという場合も改善です。

2-3-1.どこに問題があるのかを把握する力

経費を削減するためには、業務効率をあげた上での人件費比率の削減が大きな課題となります。

特にバックヤード業務である、在庫更新、受注処理、ピッキング処理、梱包処理などは、売上げが上がればあがるほど売上げの上昇率以上の負担率で現場のスタッフに降りかかってきます。

この場合に決算書類ばかりみていては、各業務にスタッフが費やしている時間を把握することは困難です。

2-3-1-1.工数の考え

費やす時間を把握するのに、基本的な概念が物流用語である工数です。これは人一人が1時間費やす時に1人時(にんじ、MH、マンアワー)という表現をします。

例えばある業務に1人が2時間かかって処理した場合は2人時といい、ある業務を1人が30分、もう一人が30分、そして3人目も1時間かけて一緒に処理した場合も1人でやっていたらという計算の仕方をするのでこの場合も2人時といます。

1つの業務を処理するのに、1週間の曜日別でそれぞれ何人時かかっているのかを把握して、ここから時給計算で人件費を計算することができます。

時給900円のスタッフ2人が同時に1時間かけてある業務を行う場合は2人時なので人件費が計1800円かかってることになり、1000円の簡単なシステムを使って1人で30分でこなせるようになれば、1000円はかかったけど1時間半分の1350円分の人件費を削減したことになるので、トータルで考えれば品質を維持したまま経費削減したことになります。

2-3-1-2.真因追求能力

これは筆者が昔から取り入れているトヨタ自動車で行われている改善方法です。

やり方は非常に簡単で何か問題が起きたときに、「なぜそれが起きたのかを5回繰り返す」ということ方法です。

理由を5回遡ると非常に基本的な意識的なところに行き着きます。そこを改善すると、様々な問題の根本が1つの要因に直結していることが多いので、ここを改善するとそもそも今回起きた問題以外の領域でも改善効果が現れ、1つの根本的な部分の改善により、全体的に改善効果が現れるため効果的です。

3.筆者の経験上身につけるといいと思うスキル

筆者の経験上身につけるといいと思うスキル

3-1. エクセル VBA

エクセルVBAは、エクセルの計算処理をシステムで処理させるための、エクセルを動かすためのプログラミングスキルです。

筆者は何十万アイテムを取り扱う会社でEC運営を経験したことがありますが、1日に1度在庫を更新するのに何十万アイテムをアナログで変更することは事実上不可能です。

1日は秒数でも86400秒しかないので、10万アイテムを超えた時点で1日24時間1秒で処理しても追いつきません。

また外注サービスを使うにも予算がおりず、中小企業でこれぐらいのアイテムを取り扱っていたことから、お客様に迷惑をかけたくない想いだけで、全アイテムを最低1日に1度更新するためにVBAを覚えました。

アイテム数が少なくても注文数が多い場合にも、受注処理上エクセルならではの問題をマクロによって解決することが多々ありました。

例えば、桁数が多い数字が指数化(数字が「1.2E-07」という表記なること)や、番地部分のセルがエクセル上で番地が日付に入れ替わっていたり、csv形式でエクセルを開いて再保存すると13桁以上の数字の右側の数字に0が並んでしまうなど、エクセルだけでは問題が出てきます。

こういった資金がないけどルーティーンに時間がかかってしまう問題をVBAを使用すると解決することができます

身につけるにはそれなりの時間を要しますが、筆者は受注・在庫更新・価格チェックなどをまるまるエクセルで構築した経験があり、何十万アイテムを30分程度で2クリックで生成する爽快感はかなりのものです。

最初のうちはそこまで必要ではありませんが、年商が1億を超える前ぐらいから覚えていくと、受注量に関係なく時間が一定になるなど、中期的な意味で相当なメリットを発揮しますので、もし時間に余裕がある場合には覚えておくといいでしょう。