本記事のテーマ

ネネットショップ(ECサイト)運営は簡単?本当に必要なもの、姿勢【未経験者向け】

本記事で得られる知識

この記事では、ECサイトを運営する以上はず〜〜〜〜〜っと心がけるべき姿勢を業務内容別にご紹介したいと思います。

運営自体が簡単なのか?未経験者が運営するために必要なものを意識面から解説します。

記事の前提

本記事は B2C、B2BのECサイト運営を前提とした記事です。

ネットショップ(ECサイト)運営に必要な意識とは

ネットショップ(ECサイト)運営に必要な意識とは

ネットショップを運営するにあたって必要な意識の1つの大きなテーマは、ECサイト運営は全て「眼の前にいないお客様に信用してもらって、商品を買ってもらい、気に入ってもらう」という姿勢です。

お客様であるユーザーが買う前、買う時、買った後も実際に会う機会はほとんどありません(実店舗展開をしている場合を除きます)。

この記事を読んでくれているみなさんが、実際にネットショップ(ECサイト)で商品を買う時をイメージしてもらうとわかりやすいかと思います。

そもそも一番最初はお店の存在にどうやって気づき、そして最初は信用さえしていないお店で「購入する」という決断をどのタイミングでするのかを考えると、単純に実店舗以上に見えないユーザーの存在を意識したページ作りや電話対応、メール対応、梱包のきめ細かさなどが求められるということが意識できると思います。

ここで解説する内容のほとんどはこの姿勢の上にたってのお話になります。

1.ECサイト運営は簡単ではないという意識

ECサイト運営は簡単ではありません

ECサイト運営は簡単に表現をすれならば、「インターネットを通じて商品を売る」といえますが、これを「黒字を維持しつつ、成長させながら」となると、することは多岐にわたります。

参考 : ネットショップ開業したい初心者のための業務の基礎知識2019年度版

開店準備から、開店後の継続的な運営、そのまま何十年もの間継続・運営し、次の世代に引き継いだ後も、永続的にこの意識をもって取り組まないと簡単に、資金がつきて閉店することになります。

1-1.EC特有の経費に注意を払うべき

その理由は、商品の仕入れ方にもよりますが、一般的にはECサイト運営のほとんどは結局は「薄利多売」になるからです。

商品の販売価格の中には、

  • 商品の原価
  • モール出店してるなら販売手数料
  • 商品が売れた時の決済手数料
  • お客様から受け取る送料の他に、実際に出荷する際に支払う支払送料
  • ダンボールやプチプチなどの資材代
  • ネット特有の広告費
  • 消費税

をなどの変動費を差し引いた上で、

  • 人件費
  • 家賃
  • 光熱費
  • 電話料金
  • ネットのプロバイダー料金

といった固定費を差し引いていくと、どうしても利益率が低くなりやすい特徴がありますので、ECサイトを運営する根本の姿勢として、「ECサイトの運営は簡単ではない」という意識を持ち続ける必要があります。

1-2.ネットで売れる商品は実店舗とは違うという意識

ECサイトで売れる商品と、実店舗で売れる商品は必ずしも一致するとは限りません。

ネットだからこそ売れる商品が、実店舗では全く売れないということも少なくありません

ですから、実店舗経験者がネットショップを始める際に、実店舗の運営と同じ感覚で商品を選ぼうとすると、失敗することがあります。

この意識を持つことで、普段から各モールの売れ筋を見る癖をつけたり、普通に道を歩いている際にすれ違う商品や人が身につけているものの中で、ネットで売れそうな商品が目に入ってきやすくなります。

商品の売り方には、売る商品を売る方法と、売れる商品を売る方法と分けて考える必要がありますので、実店舗とは違うという感覚を意識するようにしましょう。

1-3.購入者は全て人であるという意識

1-3-1.見えないお客様さんからみた見えない店舗としてどれだけ信用を確保するか

実店舗運営においても、接客したお客様の後ろには30人の見えない潜在的なお客様が存在すると言われます。

ネットショップ運営においては、直接サイトを訪れている目に見えないユーザー、商品を買ってくれたユーザー、の後ろに潜在的な顧客が存在することになります。

1-3-2.見えないお客様だからこそ、実店舗よりもきめ細かさが重要

潜在的な顧客が存在する理由は、訪れたユーザーや買ってくれたユーザーが、サイトを訪れて商品を購入されて、商品が手元に届き、そして実際に使って良さを感じてもらうところまでを想像した、運営をする姿勢に繋がります。

見えないお客様を相手にするからこそ、実店舗以上に真心込めたページ作り、正しい店舗情報の記載、商品説明の工夫へと影響します。

2.ルーティーンの効率化に対する意識

参考 : ネットショップ開業したい初心者のための業務の基礎知識2019年度版

上記の記事を参考にしていただければ、ECサイトの基本的な業務内容を把握することができます。これでも基本的なことをまとめただけで、実際はもっときめ細かい業務が存在します。

簡単な話、、、これらを全て一人でこなすなんて無理ですよね?

特にお客様対応などは、問い合わせがあってからお客様が納得されるまでは、一気通貫で一人でこなしたいと考えるものです。

例えば出品業務についても、今まで一人でやってきたんだから、新規登録も修正も自分でやり続けたいと考えがちです。

ECサイトはどの商品がどのタイミングで売上が拡大するか予測がつかないもので、テレビでたまたま取り上げられたりすると、その時点での注文が急増して受注が跳ね上がります。

こういう予期しない急激な業務内容量の増加が起きた時に対応できるように、売上の規模が拡大し続ける際に、人依存のやり方ではなく、オペレーション(ルール)依存のやり方に移行する必要があります

この移行するタイミングを間違わないように、常に特定の人がこなすのではなく、誰でもこなせるようにする姿勢を持つようにしましょう。

2-1.現場目線での業務の効率化に対する意識

ECサイトを運営するにあたって大切なのは、対外的な見えないお客様に対してだけではありません。

商品登録であれば登録の仕方、データ上の在庫更新の仕方、受注処理の仕方、梱包の仕方、商品のピッキングの仕方など、誰もが率先してやりたくない業務内容だけど、毎日こなさないといけないと部分についての効率化に対しても意識を向ける必要があります

筆者の運営経験上の目安は年商1億が超えた時です。それまでのバックヤード業務やフロント業務のルーティーンが規模拡大に伴って、負担が大幅に増加するポイントです。

負担というのは主に人件費になります。この年商1億レベルの負担増となると、仮にこの付近で売上が2倍になったとしても、それをこなすために費やす時間というのは、売上2倍を大幅に超えてきます。

人件費が必要以上に膨らめば、薄利多売が原則のネットショップ運営において、売上があがっても残る利益が今までと同じか、下手をすると逆に減ってしまうことも少なくありません。

特に経営者目線で物事をこなす運営者こそ、ここを意識するべきといえます。計算書類という目に見える売上の数字では、この目に見えないルーティーンの負担を考えるどころか、重要だと認識していない人が非常に多いです。

そして、売上が伸びているのに残る利益が減っており、明確な原因を把握できる結局現場に対して「残業しないようにしよう」でも「顧客満足度をあげよう」という、現場目線では支離滅裂な指示を出して、現場のモチベーションがだだ下がりすることがかなり多いです。

2-2.商品に対する扱い方の意識

目の前にいないユーザーを相手にする商売ということは、お客様から見た発送前に保管されているお店側の見えない商品についても大切に扱う必要があります。

商品がお客様に届くまでの一連の流れ上についての商品の扱いについて気を配る本質は、商品に対しての雑な扱いをなくすことで、パッケージの汚れや雑なプチプチの巻き方、納品書の折り方など、ちょっとしたマイナスポイントを減らしていけるという意味合いを含んでいます。

結局、商品に気を配ることが商品の配送品質に直結するということなので、商品に対しては注文を受ける前の保管されている状態、もっといえば商品が入荷した段階から大切に扱いましょう。

2-3.在庫管理に対する意識

在庫管理に対する意識というのは、実在庫とデータ上の在庫数を一致させることを意味します。そして、これは非常にデリケートで、購入者のお店に対する品質・顧客満足に直結します

実在庫があるのにも関わらず、データ上在庫が0になっている、販売中にはなっているけど注文から商品が発送されるまでの期間(リードタイム)が、在庫ありを表す0〜2ではなく、取り寄せ表記に値する3日以上になっていると、売る商品があるのに売れない状態になっている機会損失を招きます。

逆に、実在庫がないにも関わらず、データ上はリードタイム0〜2日で販売中になっていると、注文をした後に欠品が判明し、お店に対するクレームになりがちで、モール型なら容赦なく低評価をくだされ、お店全体の運営に悪影響になります。

取扱品目数が何万アイテム、何十万アイテムであっても、この実在庫数とデータ在庫数が一致している状態を全商品に毎時毎日一致している状態を維持する必要があります。

利益優先、顧客確保の観点から、無理に欠品商品を在庫ありにして、囲い込むお店がたまにありますが、こういうネットショップ全体のイメージさえ損なうような行為は避けるべきで、普段からこの状態をなくす意識を持ちましょう。