
本記事で得られる知識
英語のイベントやアクティブに参加させようとするときに限ってお子さんが嫌がる親御さん向けに、嫌がる理由とどうすればいいのかについて、筆者の経験を交えて解説します。
記事の前提
お子さんにバイリンガルになってほしいと望むお父さん・お母さん向けです。幼稚園児から小学校高学年ぐらいまでのお子さんをお持ちの方を対象としています。
記事の信頼性
こちらに詳細を記載しています。
なぜ英語を嫌ってしまうのか
英語に関するときだけ親の姿勢がうっとうしくなっている
英語ができると困らない、英語ができるとすごいという感覚は、日本で生活していれば常日頃感じるものです。
そういう感覚もあって、お子さんが英語を話せるようになってほしいと親として思うことはごく自然のことだと思います。
教室、イベントだけでなく、動画や音楽そしてアプリまで、今の時代では英語を学ぶために必要なツールは、質や値段共に幅広く存在しています。
そんな中でお子さんが英語を嫌がる理由として多いのが、親が「こうあるべき」という価値観をお子さんに当てはめすぎているという点です。
親の「好き嫌い」や「させたいさせたくない」という感覚でお子さんの動きを見てしまうと、お子さん側からすると押し付けに感じたり、素直に楽しめず親を意識してしまったりと、嫌悪感の発端になりかねません。
言っている内容が合っていても文法や使ってる単語が間違っているときに正したりと、本来のコミュニケーションツールとしての英語からもずれてしまう場合があります。
英語教育をするにあたって必要な姿勢についてはこちらのページで詳細を解説していますので一読ください。
お子さんの性格や感覚、ノリにマッチしていないものを選んでいる
英語のイベントやツール、動画などがお子さんにあっていないというのも英語を嫌がる原因かもしれません。
例えばアニメ映画の中には、もともと英語だけで吹き替えになっているものがありますが、お子さんにとっては例えば学校では日本語吹き替えをみた前提でお友達同士で話をしているから日本語吹き替えでみたいのに、これを一方的に「英語で見なさい」と言ってしまうと単純に嫌になってしまうと思います。
英語に関連していない内容のところで、英会話教室でのお友達とあっていなかったり、アクティビティを通じて英語にふれるイベントがあったとして、そのイベント自体の雰囲気やノリがお子さんにあってない場合があります。
きちんと子供の目線に立ってお子さんの話を聞きながらそのイベントやアクティビティ、イングリッシュスクールなどを楽しんでいるのか、ちょっと嫌になっていないかを敏感に見極める必要があります。
英語がなくても日本では日本語だけで生活していけますから、英語というのは「あえて」その環境を作っているにほかなりませんので、お子さんの「機嫌・気分・ノリ」も感じ取りながら、英語に触れさせる状況作りという根気が必要なります。
やらないから「叱る・怒る」はあってはならないぐらいのタブーであり、強制ではなく「うまくのせるもの」と意識するといいでしょう。
接している英語のステップに追いついていない
たくさんあるイベントや動画、アプリにはそれぞれ楽しむために必要な英語のレベルが存在します。
英語というのは日本語と同じ言語ですから、才能や能力でできる子とできない子が分かれるわけではなく、子供のステップに合わせて1つ1つレベルを上げていけば誰でも難しさを感じずにすんなりコミュニケーションできるようになってくるものです。
英語というのは語学なので、日本語と同じで慣れと環境でどうにもなります。これは「○歳だからここまでできていないとおかしい」という年齢で決められるものでは決してありません。これは大人の勝手な思い込みです。
あの子より劣っている、平均より劣っているという意識も、子供に伝わると嫌悪感のきっかけになりますので、「お子さんの成長に合わせて」ステップアップしていくことが大切です。
現在のお子さんのレベルから始められる・楽しめれるツールとしてイベント・動画・アプリなどを選ぶことも、自然と英語に触れてステップアップしながらコミュニケーション力を高める一つの方法です。
一度嫌いになると再度好きな状態にするのにかなり多くの時間がかかる
これは英語に限ったことではないですが、一旦嫌な感覚や嫌いな感覚を得てしまうと、そこから再度好きな状態にさせるのには、長いクール期間が必要になってきます。
嫌悪感を示す状況まできてしまうと、一旦英語からは完全に離れた状態を作るしかなく、イベントやアクティビティに参加する・させるたびにお子さんの正直な感想をきいたりして、敏感な好き嫌いの部分を把握する必要があります。
お子さんが嫌がらないために大切なこと
過剰な期待をしないために心がけること
子供には可能性がたくさんありますので、おしつけたくなくても自然とそうなってしまうことも少なくありません。
この過剰な部分を押し付けないために、親として心がけるべきことはお子さんにとってあったものを、自分じゃなくて子供が楽しいものが何かを一緒に試しながら探していくことにつきます。
子供のことを分かっていると自信を持つよりは、コミュニケーションを交わして、どう感じているのかを話してもらって、心情を把握することが大切かなと感じます。
イベントやアクティビティに参加する前にこんなことしにいこうとか、食わず嫌い的な性格を持っているお子さんの場合には一旦先にイベントに参加させてその後の感想を聞いてみるなど、お子さんの合う合わないは「体験」してみないと分からないことが多いので、めげずに探してあげるのが一番いいと思います。
アプリについては一旦させてみておもしろければ自発的に継続して遊ぶでしょうし、おもしろくなければやめてしまいますが、その都度「どんな感じだったか」「どういうものだったらおもしろかったと思うか」というお子さんの考えを聞いてみて、他のお子さんに合うものを探すきっかけを得るのも一つの方法です。
筆者の場合、息子は頭で考えるタイプでしたので、先にこういうことをしにいこうというと嫌がるので、説明をせずにイベントやアクティビティに参加させ、子供の楽しみぐあいを見ながら、終わったとに楽しかった理由・楽しくなかった理由、どういうものだったら楽しかったかということを、息子から教えてもらえるように都度聞いて、合わなければすぐ次のもの探して参加するということを繰り返しをしました。
文法・単語の間違いは二の次
日本独特の感覚として「英語ができることはすごい」という感覚がありますが、これは国外では全く通用しないずれた感覚です。
日本は受験英語という「試験に受かることが目的」である場合がほとんどのため、どうしても「正しい言い方」や「語彙力」などに目がいきがちが場合がありますが、英語は自分の思っていること・感じていること、そして相手や話し手の思っていること・考えを「伝える・理解する」ために存在しているものです。
なので、例えば「She play guitar.」と言っても、言いたいことはわかっているわけですから、正しい言い方で言い直しさせたりせず、聞き上手的に「She plays the guitar! That’s amazing」と同じこと言ってる感覚で言って、自然と子供から自発的に「慣れ・反復」で言えるようにしていくほうが正しいです。
繰り返しますが言語は「慣れと環境」ですので、正しさが全てではありません。極端な話最初は「ルー語(文法が日本語なのに単語だけ英語)」でも伝わればいいと思います(筆者の息子は5歳ぐらいのときはそうでした)。
絵と英単語が一致していればわざわざに日本語の和訳を言う必要はありません。
日本人が日本国内で全員正しい日本語で会話しているわけではなく、話し言葉やスラング的な言い方をしているように、お子さんが自らの口に出して伝えようとしている「内容」をひろって、キャッチボールできるようになれば、日本語と同じように「楽しい会話」によって英語が上達していきます。
お子さんのレベルに合わせてステップアップ・ステップダウンする
これはお子さんの英語のスキルのレベルを見極めた上で、1つずつステップをあげて、また反復が必要だったらステップを下げてを繰り返しながら、株価の並のようにステップをあげて、英語でのコミュニケーション能力を養う方法です。
動画であれば、幅広い年齢層でも見れるけど非常にシンプルな言い方でまとめられている動画を見せて「英語だけど聞いていてわかるしおもしろい」と思えるものを選び、親としてもその内容を聞いて反復させるというものです。
実際にお子さんと英語で会話をする場合は、これは初対面の大人同士の会話をはずませる方法と似ているところがありますが、最初はお子さんに「Yes/No」で答えられる質問をたくさんするようにすると、「会話として言いたいことを伝えている」状況を作れます。
そこから「Yes/No」で返せるけど「Did you enjoy the festival today?」と聞いた返しを「Yes/No」ではなく「I enjoyed the festival today / I didn’t enjoy the festival today.」と返すようにしてあげて、言いたいことを伝えるレベルを1つあげるようにしてくといったステップアップしていく方法です。
このステップアップ・ステップダウンの方法は別の記事で書いていきます。
というわけで、今回は「お子さんが英語に触れさせると嫌がる理由とその解決方法」について話をしてみました。