ECサイトを運営する上で起こるお客様トラブルとあるべき対策【電話、メールのクレーム】

本記事のテーマ

ECサイトを運営する上で起こるお客様トラブルとあるべき対策【電話、メールのクレーム】

本記事で得られる知識

ECサイトを運営するにあたってのよくあるトラブルを知ることができ、それに対してどのように対策すればいいのかを把握することができます。

記事の前提

ECサイト運営に関わるB2C,B2B運営者向けの記事です。

1. トラブル対策に対する基本的な考え方

1. お客]神様ではない

これは昨今の時流も関係してますが、お客様は神様ではありません。人です。

ですから、メールであれ電話であれ、対応する場合には相手が怒りを爆発させていたとしても、内容によっては勘違いだったり、意図的なクレーマーだったりと、その怒りの原因が店に起因しないものもたくさんあります。

1970年代以前の人であればインターネット自体になれていない人もいますので、現代では当たり前といえるような知識を身に着けてる以前の内容でガチギレして電話してくる人もいます。

電話は特にそうですが、最初のファーストコンタクトでの爆発した感情に接して何でも受けて入れてしまう体質だけは避けるように心がけましょう。

1-2. 実店舗とネット店舗は対応方法が大きく違う

実店舗とネット店舗の大きな違いは、まず実物が目の前にあるかないかが挙げられます。

ECサイトの場合は、商品のイメージ画像や動画、そしてテキストによる説明によって商品の内容を把握することになりますので、実物を手にとって見ることができません。

また、実店舗の場合はお客様が直接店舗まで向かいますが、ECサイトの場合はお店がお客様の指定お届け先に運送会社を使って届けることになりますので、買ってから届くまでに日数がかかり、また商品代金以外でも送料がかかります。

このように、バーチャルな場所から商品を買う分、お客様が商品に関する不満などを連絡してくるまで時差があり、また送る返送するなどのネット特有の手間が発生します。

1-3. ご利用規約は遵守する(モールの場合)

自社サイトでは自身が規約を(公序良俗に反しない社会一般的な質で)設定する必要がありますが、基本的には自由設定です。

しかし、お客様が神様ではなく人である上でも、アマゾン・楽天・ヤフーなどのモールを利用してる場合は、基本的にモールの規約に従って出店・販売をする必要があります。

特にアマゾン・楽天の出店規約は非常に厳しいです。

アマゾンは、ほぼ100%お客様の味方(出店店舗とは雲泥の差があります)であり、楽天は違反に対しての対策という猶予がありますが、それでも近年の累積違反点数制度は非常に細かく厳しいです。

これらは、絶対厳守というぐらいに守らないと、簡単に出店停止を食らいますので、必ず目を通して理解しましょう。

1-4. モノ流れる位置で対応方法を分ける

お客様からトラブルの連絡があった場合には大きく分けると「出荷前」と「出荷後」の2種類でおおまかに対応を分けるといいでしょう。

この違いは何かというと、出荷後だと既にお店から運送会社への送料の支払いが確定するため、「経費が発生しているか否か」の境目で分けていることになります。

1-5. ケースごとに不利にならない文言で事前対策をする

鉄則は、「当たり前のようなことも全て細かく店有利に厳しく明記する」で、「実際の対応は柔軟に」です。

ネットという誰でも見れる場所で商品を売っている以上は、商品のターゲットが決まっていたとしても、基本的に誰もが購入対象で、問い合わせの内容も多岐に渡ります。

そんな中でも、特定取引法上の返品特約などの部分がきちんとできていれば、規約は厳しくても問題ありません。

以下で示すケースバイケースで事前に、こういう場合には返品を受け付けないとか、返品受付の手順を遵守しないと返品自体を受け付けないなど、事細かに設定するとある程度クレームを防ぐことができますし、問い合わせがきても規定を盾にお断りを入れるチョイスが増えます。

筆者の実体験上は、曖昧な規約だとそこをついてくる悪質なユーザーが意外に多いです。そのような予期しない内容を把握した上で、規約を更新すると不思議と同じようなクレームが確実に減ります。

悪質なユーザーはきちんと規約を見て仕掛けてきていることになります。

2. ECサイトを運営する上で起こるお客様トラブル・問い合わせとあるべき対策の例は?

2-1. キャンセル処理

キャンセル処理は、客都合か店都合かで受ける受けないをまず分けるといいでしょう。

商品が出荷されるまでは、送料支払いが確定しませんから、客都合でも受けつけをOKにしたり、ドロップシッピングや取り寄せ商品については、客都合は返品不可とするなど、柔軟に設定するといいでしょう。

2-2. 返品・返金依頼

返品以来は、商品出荷後のキャンセル依頼ということもできますが、送料の支払いが確定してるため、客都合か店都合かによって、この支払った送料をどちらが負担するのか、返品自体は受け付けない商品なのかを明記するといいでしょう。

2-2-1. 未使用未開封のみの返品可能

これは原則中の原則になりますので、特に方針が決まっていない場合には、これで決定するといいと思います。
ダンボールやプチプチなどの梱包資材の開封はこの場合含まず、あくまで商品パッケージをこじ開けたり、封を切って開けるなどは使用済みにあります。

大手の場合にはそれなりのビジネスモデルとともに受け付けてもいいかもしれませんが、中小企業の場合には基本的にはこの場合の対応は返品不可とするのが無難です。

また、未使用未開封の場合でも、店都合ならお店側で送料を負担し、客都合の場合はお客様より送料を負担することを前提に返品を受けつけるのが一般的です。

また、お店によっては、さらに商品代金の決済時の手数料や、カテゴリー手数料、代引きの場合には代引き手数料などを全て負担してもらう設定のお店もありますが、ここはユーザー視点や集客の観点から決定するといいでそう。

2-2-2. 思ったのと違った

これは規約で「パソコンの画素数や明るさによって、実物と画像の色に差がある場合があります。あらかじめご理解並びにご了承お願いします。この場合の返品は受け付けておりません」などを明記するといいでしょう。

この文言のままで、パソコンも何百種類も存在しますから、画像の映り方は各々のパソコンによってことなります。スマホなんかは自動的にきれいに見れるように、明るいさ調整されている場合などもありますので、この文言は必須となるでしょう。

この明記の上でこの理由で出荷後の返品を受け付けないなどを明記するといいでしょう。

2-2-3. 画像が実物と違う、仕様が表記とは違う

上記1.の場合とは違って、画像のご掲載や仕様変更や誤記載などの場合は、社会一般的には店側都合の返品依頼となりますから、この場合はお店送料負担で

2-2-4. サイズが違った

よくファッションや靴などは、実店舗では開封・使用後の返品・交換が一般的ですが、ネットの場合は状況によります。

昨今では、靴であればロコンドなどが返品・交換を柔軟に対応できるようにしていたりしていますが、ネットの場合は実物が届いてからという性質上、ファッションや靴などの感性の強いものについては、返品・交換を不可にしたり、未使用未開封のみ、状況によって送料を負担してもらうなどで設定しているお店も一般的に存在します。

2-2-5. 要望したお届け希望日に届かなかった

お客様が指定した日に商品が届かなかった場合です。

そもそもお店の発送日が遅すぎた場合と、きちんと間に合うように発送したのに運送会社の発送が遅延した場合と2パターンで分ける必要があります。

前者の場合は、完全にお店都合でのクレームですので、返品の要望があった場合は受けるべきでしょう。そのような規約設定にする野が望ましいです。

一方、運送会社起因の場合は非常に判断が難しく、この場合は規約に細かく明記して、規約に従っての対応とするといいでしょう。

規約記載はそのまま書きます。「当店より商品を発送後に、交通事情によりご指定のお届け日時に間に合わない場合がございます。あらかじめご理解並びにご了承のほどお願いいたします。」

運送会社起因は非常にデリケートです。というのも、法律的には商品を運送会社に引き渡した時点で、一旦所有権が運送会社に移り、お届けと同時に所有権がお客様に移ります。

しかし、これは法律的な話とお店と運送会社とのやり取りの話になるので、購入者からすれば届くまで全てお店が対応していると思っているところが圧倒的に多いです(発送後の運送状況の問い合わせをお店にしてくることが多々あるのもこのため)。

とはいっても、運送会社起因であっても、運送会社が遅延のせいでお店が負担した手数料などを負担することはありません。運送会社が用意する規約で遅延での責任は免責との事項が契約上設定されているためです。

ですので、運送会社起因の場合は、お客様のトラブル状況を聞いたうえで柔軟な対応をするといいと思います

お客様はストアの評価をしますが、運送会社起因でも対応次第では低いストア評価をもらう可能性があるためです。ストア評価の低評価は避けるべき内容です。

2-2-6. 商品が破損していた

こちらは交換対応とするのがいいでしょう。

ただし、お店での対応の前に、破損の状況はお客様から画像を送ってもらうなりして確認する必要があります。
お客様は神様ではありませんので、破損していたといいながら結局お客様が仕様推奨外の使用で壊した場合も考えられるためです。

また、運送会社の輸送中に破損している場合には梱包の仕方と運送会社規約によっては、商品代金分を負担してくれる場合もあります。

2-2-7. 受け取り拒否

受け取り拒否は例外なくお客様都合になります。

この場合の適切な対応方法は、「一定期間内に連絡がない場合には、往復分の送料とかかった手数料を差し引いた差額の返金処理」です。

まず、受け取り拒否をされる場合、送った場合の送料はお店負担。そして、拒否されて1週間程度経過した場合は、お店に返送されこの場合返送された際の送料が一旦お店に請求が行きます。

ですので、往復分の送料は買っといて受け取らないわけですから、客都合で強行していいと思います。

受け取り拒否で厄介なのは支払い方法が代金引き換えだった場合です。この場合は、お客様から強制的に徴収する手段がありません。

これに対する対策は、購入時に高額だったり生ものや食べ物で返送されても再販できないものの場合に、発送前に直接電話連絡などして、確認するなど事前に信用状況を確認するしかありません。この場合は別の対策で、高額商品や返品不可の商品については、代金引換自体を不可にするなどするといいでしょう。

2-2-8. 住所不明・転居先不明

この場合も受け取り拒否同様の対応になりますが、メールや電話で連絡してきちんと購入者に繋がった場合に、正しい住所か転居先を教えてもらって発送する形をとります。

この際に返品依頼となった場合は、客都合返品に該当するわけですので、送料は往復でお客様負担となります。
商品はお客様の手元になく、不明住所の最寄の営業所止まりで返送ですから、往復送料は引いていいでしょう。

代金引換で連絡がつかない場合は、受け取り拒否と同じで請求するすべがありません。

2-3. その他

2-3-1. 頼んでいないのに届いた

可能性としてはこの場合には2つ理由があります。

1つ目は、稀ですがいたずら注文です。迷惑をかけたいやからがこのように行うということで、この場合は届けられたお客様には何の非もないので、送料負担はお店側がもつほうがいいでしょう。

2つ目としては、受け取った人(=連絡をくれた人=届け先名)が、実際の購入者でない場合です。

例えば、息子が購入したものを親が受け取った場合などです。この場合は、一旦同居の方がいるか確認したうえで、いる場合にはほかの人が購入していないかを確認してもらうといいでしょう。

その上で、該当がなければいたずら注文の可能性になります。

2-3-2. 商品が届かない

商品が届かない場合の要因としては、第一に運送会社が留守で持ち戻りになっている場合は、遅延してる場合が考えられます(運送が社起因)。

この場合は商品が発送された場合のトラッキング番号を確認し、ネット上で確認できるトラッキングでの場所を確認して、状況をそのままお客様に伝えるといいでしょう。

また、少なくも多くもないですが、テレコしてる上に、本来送るべき片方の発送がされていない場合も考えられます。この場合は、運送会社のトラッキング番号で調べてみると、発送はされているけど本来のお届け先とは違う営業所に行っている可能性が出てきますので、ここをまず確認しましょう。お客様のほうで転送依頼をかけている場合もあるので、こういう場合は運送会社に連絡して直接その旨確認するとスムーズにいきます。

更に、送り状を印刷しただけでそもそも出荷をせずに、出荷通知(モールの場合かなりきつい違反行為)をしている場合もあります。

これは空出荷(からしゅっか)とも呼ばれ、実際には出荷していないのに、出荷した連絡を入れてしまっている場合です。

トラッキング番号で検索してみると「伝票未登録」など番号自体が端末を通されていない旨の表記がされています。

この場合は、出荷する場所に送り状が残っていたり、消し漏れで出荷通知して捨ててしまったりといろいろありますが、速やかに出荷しないといけないケースです。

この空出荷(からしゅっか)はモール内規約では非常に重い規約違反です。理由は、トラッキング番号をつけたうえで「出荷通知」というボタンを押すことで、お客様への代金の請求が確定するからです。

出荷が完了するまでは、代金をモールが保留預かりしていて、出荷通知メールとともに保留が請求確定になりますが、空出荷だと商品を出荷してないのに、代金を確定徴収することになりますから、悪用も可能なのでモールであ重い規約違反となっています。

2-3-3. 注文数量を変更したい

この場合は、出荷前と出荷後で対応が異なります。

出荷前の場合は、出荷場で数量変更の対応を指示し(増量変更の場合は実在庫の事前確認が必須)、代金引換なら送り状の代金請求金額の変更と、クレジットカードなら金額変更、銀行振り込みの場合は増量は差額入金依頼、金額が減る場合は返金の振込み先をお客様に聞いて返金などの対応をします。

出荷後の場合は、単純に再度送料とともに発送しますから、「再注文」という形をとるとお店側・お客様側双方にとってスムーズです。

2-2-4. 支払い方法を変更したい

これはどの方法からどの方法に変更するかによって対応が異なり、またモールや自社サイトによっても対応の仕方が変わります。

代金引換からクレジットの場合はお店で悪用できる危険性があるので、お店側で勝手に勝手に設定できない場合が多く、この場合は代金引換の注文を取り消して、クレジットでの再注文を促します。

クレジットカードから代金引換の場合は、請求金額に設定された代金引換手数料金額を上乗せした金額に変更して送り状を出します。

クレジットカードから銀行振込みの場合は、入金確認後に発送するだけでいいですので、対応はスムーズにいきます。

2-2-5. 在庫あり販売後の欠品通知

これは完全にお店側の管理不手際なので、お客様からキャンセル依頼があれば受けるべきですし、納期がかかって出荷して届かないなどのクレームがきた場合も、お客様の要望に対して柔軟に対応するべきでしょう。

3. 規約で未然に対抗できるクレームの内容

規約でカバーできる状況というのは、お店側の不手際をあらかじめ規約で事前確約してしまうことです。

3-1. 在庫あり商品欠品の場合

データ在庫数が在庫ありのため、注文してすぐ届くと思って注文した商品が実際は在庫がなかった。

この場合については、実在庫ピッキング時に欠品が判明する場合があり、その場合は速やかに納期と発送予定日をお知らせするため、あらかじめご注文の際にはご理解とご了承の旨という記載を追加してしまうことです。

これはお店の不手際を規約によって無理やり事前了承で利用してもらうということになりますので、この場合のクレームを0にすることはできませんが、規約があるからと納得する購入者の割合が増えます。

ただ、これはミスが起こることを前提にしている規約なので、あまり得策ではなく、お客様第一という点からすれば、徹底したデータ在庫と実在庫の管理が本来あるべき対策になります。

4. スムーズに行くための心意気

4-1. あなたに怒っているわけではない

電話対応というのは、なった瞬間にクレームの可能性があるため、誰もやりたいと思わない一番避けたい業務です。

そんな中でのクレームがくると、第一声は感情的になっていることが多いもの。

しかし、電話に出た本人からの感情はあなたに向けられているわけではなく、不手際に対して怒っているので、そこを意識するだけでも、接し方が変わります。

4-2. こちらに原因がある可能性がある場合は折り返す

電話をとった場合に、少しでも店側に不手際がある可能性が考えられる場合は、すぐ折り返しますといって一度きり、すぐに電話をかけなおすようにしましょう。

クレームの可能性があるのに、お客様に電話代を払わすのは筋が合わないためです。ここでの電話代はその後のお店に対する低評価を防ぐための費用として考えれば安いはずです。

4-3. トラブルを聞いたらまず謝罪する

話はきちんと最後まで聞きましょうということです。本当にこちらが悪いという姿勢を示すファーストステップは謝罪です。

不満があって電話してきたお客様はまずそういった姿勢を見てきます。これができていないだけで、火に油を注ぐ場合もあります。

4-4. 相手の話をきちんと聞く(マニュアル感を出さない)

こちらの対応を説明する前に最後まで話を聞くべきです。

戦略も含みますが、男性のクレームの場合は謝罪の言葉となにかしら保障や補完するようなプラスアルファな対応、女性のクレームの場合は不満を最後まで聞くということが、よくある低評価を防ぐクレームの対応の仕方という鉄則があります。

5. やってはいけない対応

以下は、当たり前にやってはいけないことですが、薄利多売が多いECサイト運営で、パート・アルバイトスタッフを雇うことがあると思います。そんな中で、当たり前と思っていても教育できないとやらかす場合があるのです。

5-1. 逆切れしない

当たり前ですが、逆切れは完全にお客様だけでなく、低い評価ももらいますし、何ひとついいことがありません。

当たり前のようではあっても、筆者の経験上ではオーナーが客に逆切れしたりという職場を経験したこともあり、あながちやっていることこがあるという意味で記載しました。

5-2. 合理的に対応しない

お客様は「感情」で不満を訴え、最後は納得されます。例えば商品が届かなかったというクレームに対して、気持ちとして1000円支払いますといったような、マニュアル的合理的なものは逆効果なので、気をつけましょう。