ECサイト運営を最小限の開業資金で行う方法【無料、フリー】

本記事のテーマ

ECサイト運営を最小限の開業資金で行う方法【無料、フリー】

本記事で得られる知識

ネットショップを最小資金で始めることを前提に、どんなことを準備すればいいのか、どのように行っていけばいいのかを知ることができます。

記事の前提

B2CのECサイト運営者、開業を考えている方向けです。

1. 業務のために必要なもの

1-1. 商品の仕入れ

商品の画像の撮影や、仕様の確認、寸法サイズを図ったりと、商品を実際にてにとって商品ページを作り込むためにも、仕入れは必要です。

また、販売する商品によって異なりますが、基本的には注文が入ってできる限り早く出荷するために、ある程度の在庫を抱えることになります。

1-2. フロント業務用

フロント業務は、ページ作成、出品作業、広告用のバナー作成など、お客様が目にする部分を作る業務になります。

1-2-1. パソコン

ネットでショップ運営する以上、パソコンは必至です。ノートパソコンのほうが、場所にこだわらずできますが、デスクトップより高いですし、逆にデスクトップは場所はほぼ固定されてしまいますが、ノートより安く済む場合が多いので、状況に応じて購入しましょう。

最初は1人でやる場合には、受注処理や注文管理などのバックヤード業務との併用になると思いますので、1台で済むと思いますが、はじめから本格的に大きめの規模で開始する場合には、スタッフの人数分のパソコンは必要になってくると思います。

1-2-2. カメラ

商品の画像を撮影するためにカメラは必至です。

最近では普通のデジタルカメラでも質がいいものが揃ってきていますが、一眼レフのものが非常に質の高い写真を撮影することができます。

最初個人で始める場合になりますが、筆者のおすすめは「iPhone X」です。

それ以外のスマホとは比較にならないほど、写真の質と撮影機能の充実さを兼ね備えています。電話と併用できますので開業したてにはもってこいです。

1-2-3. 画像編集、コーディングソフト

画像を編集するもので有名なのはPhotoshop、ページ編集で必要になるhtml, css, java script, phpなどをいじるためのコーディングソフトとして有名なのはDreamweaverになります。

高価なツールですが、最近のサブスクリプションのブームにのり、これらを提供するadobeが最大で月額4980円で始めたため、最初に大きな費用がかからなくなりました。

コーディングソフトについては、筆者の場合は「Sublime text」と「Cyberduck」の2つの無料ソフトで行っていますので、Dreamweaverのほうが使いやすくはありますが、最初は費用を抑えるためにこちらの2つのツールはかなりおすすめです。

1-3. バックヤード業務

バックヤード業務は、お客様の目に映らない部分の業務である、電話・メール・在庫調整・受注処理・注文管理・出荷業務などを指します。

1-3-1. パソコンとプリンター

開業当初に1人で行う場合はフロント業務と合わせた1台でいいかと思いますが、複数人またはフロント業務のオフィスと倉庫・出荷エリアが異なる場合には、受注処理の観点から専用にパソコンが必要になります。

受注処理以外にも、注文商品の実物との照らし合わせ、在庫の調整などが物流ならではの「工数と動線短縮」のためには専用に必要かと思います。

また、送り状や納品書を印刷するためにプリンターも必至のツールになります。むしろ、これがないとネットショップは運営できません。

1-3-2. メールソフト

Outlookや無料のthunderbirdなどは必至です。

お客様からの問い合わせ、お届け先変更の依頼、キャンセルの依頼など多岐に渡って返信する必要があります。モールの場合は返信されないことで顧客満足度が大幅に低下して、最悪出店停止処分になる場合もありますので、外せないツールです。

1-3-3. 梱包資材

ダンボール、プチプチ、ガムテープなどは注文単位で必要になってきます。

1-3-4. 受注・在庫システム

開業当初からある程度の規模での運営・売上を想定して準備をする場合、2つ以上のモールなどで受注処理や在庫管理を行う場合は、受注・在庫システムを利用することも必要になってきます。

たった2つの異なる販売システムを利用するだけで、大分効率がよくなります。

2. 販売のために必要な費用

最初にどの形態で開業するかによって費用は変わってきます。

2-1. モール開店費用

モールによって開店する際の費用は異なってきますが、アマゾンであれば月4900円、楽天は初回費用として6万円、ヤフーは無料とバラバラです。

アマゾンであれば圧倒的なブランド力、楽天であれば女性を中心とした購買層、ヤフーであれば上位ランク会員のリピーターと、出店するだけでも訪れるユーザーが全て買い物目的(通常のgoogle検索結果から訪れるユーザーが全て購買目的とは限らない)なので、費用を払ってでも開く魅力がありますが、ここは開業当初の規模や展開の仕方によって選びましょう。

2-2. 自社サイト構築費用

自社サイト構築の場合には、モールと違って以下を準備する必要があります。

2-2-1. ドメイン

最近では無料のBaseがあったりしますが、自社サイト構築のためには、ドメインはホームページのアドレスであり、1000円〜4000円程度の年間費用がかかります。

2-2-2. レンタルサーバー

実際に以下3.のカートシステムなどを可動させるために、サーバーが必要になります。レンタルサーバーはその容量やスペック、そしてトラフィック、同時に訪問された時のキャパシティなどで料金が変わってきますが、安ければ月1000円程度、通常でも1万円程度の月額費用がかかってきます。

2-2-3. ECシステム、カートシステム

ECの機能をホームページ上に持たせるためには、カートのシステムを入れる必要があります。
カラーミーショップなどの安価なものもあれば、大規模なシステム開発などで多額の費用がかかったりします。

3. 開業後に継続発生する固定費

3-1. 事務所費

ネットとは関係なく、畝にするために物理的な事務所が必要になります。小規模で在庫を抱える場合には、事務所兼倉庫になるかと思いますが、自宅を兼用で使う場合には費用がかかりませんが、そうでない場合は事務所を借りる際の賃料が必要になってきます。

3-2. プロバイダー代金

ECサイト運営のためには、実際にインターネットにアクセスするためのプロバイダー代金が毎月かかります。

3-3. 電話代

ECサイトを運営するためには、特定商取引法上の営業時間内に連絡が取れる電話番号の公開が必至になります。

固定電話の回線を開くにも月額でかかりますが、smartTALKなどを利用したIP電話で月額の固定料を無料に抑えたりすることもできます。

4. 節約の方法

1人で小規模で開始するにせよ、はじめから資金を投入して大規模で行うにせよ、少ない資本・資金で回転させていくために、節約できる方法があります。

4-1. 無料のモールから始める

モールは、モール内の検索結果から訪れるユーザーのほとんどが購買目的なので、かなり魅力的です。

EC-Cubeやwordpress前提のwelcartなど、自社サイト構築においてはEC機能自体を無料で設定できるものも増えてきてはいますが、それを導入するにはドメインとデータベースが利用できるレンタルサーバーが必至になるので、結局有料になります。

であれば、少ない資本でショップを始めるにはヤフーショッピングから始めるのが魅力的です。

ヤフーは、売れた時に手数料が発生する、しかも手数料自体も高くないので、デフォルトの状態だと固定費が一切かからなず、更に若干の手数料がかかるにせよ、売上金が最短5日に設定できる入金サイクルの速さがかなり魅力です。

ヤフーから始め、カラーミーショップなどの安価の自社ECサイトの構築に入り、アマゾン、楽天と広げていくことで、少ない資金での開業が可能です。

4-2. 在庫を最小にするしくみを作る

多くの在庫を抱えて勝負に出るのもいいですが、そこそこの商品在庫を抱えても、アイテム数が多い場合は1つ1つの商品について、撮影、寸法や仕様の確認を行い、画像の編集、商品ページの構築という地道な作業を行っていく必要がありますので、最初にどかっと在庫するのはあまり得策ではありません。

それなら、最初は利益度外視で少量で商品を仕入れ、出品が完了して販売開始の状態になりサンプル品を売り切って、次にロットで仕入れるなどの工夫が必要です。

ECサイトは薄利多売が大半であり、その上で商品の回転も必要です。

サンプル仕入れ→撮影・出店→完売後、ロット仕入れという手順をすることで、いきなり商品の仕入れに多額のお金を投じなくても済みます。

4-3. 自社出荷から始める

最初から倉庫を借りようとする方がいますが、開業当初は自社出荷から始めましょう。

倉庫への委託と自社出荷の違いは、急激な受注に耐えられるか否かの違いでしかなく、手間が減るわけでも費用が安く済むわけでもありません。

自社出荷時の梱包に費やす時間が浮くように感じますが、倉庫に委託して出荷して貰う場合、そのまとまった商品を結局「梱包して倉庫に送る」手間が発生します。

注文した時の手間と、倉庫に預ける際の手間がほとんど同じです。何が得なのかというと、プロのスタッフによる出荷のためスムーズに出荷まで行ってくれることと、メディアに取り上げられたりして急激に受注が増えた場合にも耐えられるという点です。

開業当初は出荷は自社倉庫から行いましょう。

まとめ

開業資金はどれぐらいの規模で展開していくかによります。商品の内容によっては、仕入れ自体が工学になる場合もあります。

ネットショップは最初は固定費をできるだけ抑える方法を取るべきです。

小規模の個人から始める場合は、モールはヤフーから始め、アマゾン、自社、楽天と増やしていき、商品の仕入れについてはサンプル品から仕入れて出品し、売れるまでは次サンプルを仕入れて、また出品、そして売れたら商品から次回から多めに仕入れるようにしていくと最初は比較的費用がかかりません。

電話番号はsmarTALKなどを利用して、固定費を抑え、自宅兼事務所兼倉庫でパソコンは1台から始め、カメラはiPhoneXでsmarTALKの電話と併用使用して自社出荷から始めると、非常に少ない資金で始めることができます。