先に結論を書きますが、英語の文法ってさほど難しくありません。こつをつかみそれを反復してイメージしながら繰り返せば、誰でも身につくものです。

 

私たちは中学校・高校と英語に触れてきましたが、なぜこんなに文法が難しく感じるのでしょうか?

 

文法用語の多用で出来る人と出来ない人を切り分ける

日本には高校受験と大学受験と2つ大きな受験が存在します。

 

受かる人もいれば落ちる人もいます。全員が行きたい大学に入れるわけではありません。その意味では、学校の授業から既に「格差(=競争)」が始まっているのです。

 

あえて三人称単数現在、過去進行形、過去完了、仮定法、不定詞など難しい単語ありきで説明に入ることで、この「出来る人」と「出来ない人」を分けるようにしています。

 

塾も授業も生徒の要領ではなく、学習指導要領という時間に制約を受けている

個別式の塾やクモンのように生徒の能力に合わせてステップアップをしていくのは違って、中学校・高校の授業というのは基本的に教える時間が決まっています。

 

ですから、通過点でつまづいてしまった生徒にステップアップをさせることはなく、あくまで「3年間の中での決められた授業回数」で内容が割り振られてしまっているので、基本的に一度つまづいたら自ら他の時間を使って、分からない点を解消しない限りは、その先に進むことなく「難しい」だけで終わってしまいがちです。

 

また、英文法というのは左から右へのステップでの内容ではなく、下からどんどん上に階段を上るように、次の内容自体がそれまでに習った内容を土台としているものが非常に多いため、一度つまづくとそれ以降の文法内容を理解することは、徐々に徐々に困難になっていくのです。

 

英語の文法はこつをつかめば難しくない

私たちは日本語を話します。例えば「行く」という単語を活用すると「行かない(ik-anai)」「行きます(ik-imasu)」「行く(ik-u)」「行く時(ik-utoki)」「行けば(ik-eba)」「行け(ik-e)」というように、ローマ字に直してみると「ik」という部分が規則的に一緒であることが分かります。

 

ところが、一番日本語で使用する動詞「する」の場合、「しない(sh-inai)」「します(sh-imasu)」「する(sur-u)」「する時(sur-utoki)」「すれば(sur-eba)」「せよ(sey-o)」という、完全に不規則な活用をすることになりますが、これを疑問に思うことなく状況と使い方に応じて切り分け、使いこなしています。

 

実は英語の文法もこれと同じで、不規則は頭に叩き込み、それ以外は「規則」を覚えて、日本語と同じように瞬間的にアウトプットさえすれば、基本的に表現の仕方が違うだけで、そこまで難しいものではありません。特徴は違えど、日本語で出来て英語でできない人は存在しません。出来ない人が多いというよりも、「出来ないと思いこまされた(失礼な言い方ですが受験目的の学習体制に洗脳された)人が多い」だけなのです。

 

また、学校の授業とは違って、「つまづいたら置いてけぼり」ということもなく、分からなければ自分のペースで理解するようにしていけばいいので、学校の時に感じた劣等感や「自分はできない・苦手」という意識はそもそもこれから英語を学ぶ人にとっては、完全に捨て去って構わない内容です。

 

ですから、とにかく「難しく考えず書いてある通りに覚える」ということからはじめるのが英文法をスムーズにこなす最も効率な方法です。ですので、ぜひとも「難しく考えない」ことを念頭に学習するように心がけましょう。