参考書の例文というのは実に様々な表現が含まれています。
例文を単に暗記しただけでは、それは「理解力」と直結していない可能性があります。
理解力と直結していないということは、つまりその例文を使って自分の考えを表現できないことと同じです。
「ただ暗記しただけ」という状態をさけるために、昔やっていた方法が覚えた例文の名詞の部分や主語などを変える形で、その日に起きた出来事を声に出して表現してみるということでした。
理解力の再確認・文法の使い方の再確認
なぜ起きた出来事を選んだかというと、毎日出来事が違うからです。
それを単純に名詞を入れ替えたり、主語を入れ替えたり、現在形の例文だったら過去形にして声に出したりすることで、例文の使い方の再確認や理解力の再確認をしていました。
これはかなり効果的で、「目的語」や「主語」を入れ替えるということは、それだけ「表現力のバラエティが広がる」のです。
だから、いざというときにいいたいことを表現できるための「例文」となるため、例文1つで同時に効率よく他の能力も養えました。
答えがないのがミソ
自分なりの表現に例文をアレンジするということは、つまりアレンジした文章の「答えの確認ができない」ことになります。
これは一見効率が悪いようですが、これを「実際の会話で使ってみて答え合わせ」を行っていました。
つまり、それをするまではあっていようがあっていまいが放置なのです。
なぜ実際の会話で答え合わせをするほうが効率がいいのかというと、「これまで自分が覚えていたこの表現は間違っていた!!」という答えがインパクトとなり、そのインパクトの強さが、修正された正しい答えを、ほとんど一発で理解力ある正しい記憶として脳にアップデートされるわけです。別の言い方をすると、間違っていたことに気づいて理解できた!と感銘を受けることが、強力な記憶として脳に身につくことになります。
言葉というのは、日本語であれ英語であれ「絶対的な答え」というのは、文法上の点では存在しません。
あくまで「相手に通じるのか」「自然体で通じているか」という観点で相手が誤解せずに、「普通の態度で接してくれる」ことこそが「コミュニケーション上の正解」なのです。
その実際に試す時のために、この「自分なりの表現に置き換える」作業は、地味ですが継続的に行うことで、表現力のバラエティ・例文の試しの観点から効率よく記憶に定着します。
これをやっていたおかげで、高校生の時にカナダに短期でホームステイした際に、よくこんなに表現できるねと、ホストファミリーに驚かれた経験がありましたので、まさに実証済みです。
ぜひとも、1つの答えではなく、柔軟に表現できるようにこの方法を試してみてください。